オーガニック食品が危ない!

発展途上国でのスエットショップ労働や、従業員への待遇などで悪名高いウォルマートは、企業イメージを改善し、都市部の消費者にもアピールしようと、オーガニック食品の販売を増やそうとしています。世界最大の小売店であるだけでなく、全米最大の食料品店でもあるウォルマートの積極的な進出は、オーガニック食品業界全体に影響をもたらすでしょう。オーガニック食品の価格だけでなく、品質も落ちる可能性が心配です。大量生産とオーガニック農業は相容れないもので、手間がかかり大量生産できないために、非オーガニックより高いのはしょうがないことなのですが。ウォルマートが地元の小規模小売店をなぎたおしてきたように、オーガニック農家もつぶれる可能性が大有りです。

すでに、ウォルマートケロッグやクラフトなど大手食品ブランドと、オーガニック食品の開発を始めています。増え続ける需要にこたえるための、海外からの調達の可能性も全く否定しているわけではありません。全米でのオーガニック食品の需要は伸び続け、ホールフーズなど大規模チェーン店によるオーガニック食品販売がヒットしているので、ウォルマートが今まで目をつけなかったのが不思議なぐらいですが。余分なお金さえ出せば、食品に関する選択肢が多いのがアメリカのいいところだと、今まで思ってきました。余分なお金を払っても、安全な食品が入手できなくなるのでは、と心配です。

http://www.nytimes.com/2006/05/12/business/12organic.html?hp&ex=1147492800&en=28141b0059f063c8&ei=5094&partner=homepage