夏の終わりの水族館

  

9月の第一月曜日は、レイバーデイと呼ばれる祝日で、夏の終わりでもある。泳ぐにはもう肌寒いけど、夏の終わりを海の側で過ごしたくて、コニーアイランドの水族館に行った。同じことを考える人は他にもいると見え、大勢の家族連れやカップルでにぎわっていた。

大ダコが襲ってくる3D映画を最初に見た。乗り物に酔い私は、やっぱり酔ったが、魚を見ているうちに回復。最初に目を引いたのは、moon jelly(ミズクラゲ)。屋外でアシカ(sea lion)やオットセイ(Northern fur seal)、ラッコ、餌付け中のblack-footed penguin(ケープペンギン)を見る。1テンポ遅れて、あわてて泳いでくるペンギンもいる。お約束のアシカのショウはすっかり展開が見えても、久しぶりに見ると楽しい。ショウが終わった後の場内には、ラモーンズの「ロッカウェイ・ビーチ」が流れている。

室内に戻り、タツノオトシゴやcowfish、赤ちゃんエイ(Stingray)、いろんな種類のクラゲなど宇宙生物を堪能。ひよひよと耳のような羽のような部分を動かして、浮いたり沈んだりするタツノオトシゴ。キモ可愛い日本製のキャラクターのようなcowfish。 赤ちゃんエイの裏側は、ダースベイダーかシャアのヘルメット、いっちゃったドラえもんか、ラブホテルで注文できるナポレオン・バイブのようでもある(まだあるのかな?)。クラゲは白一色のミズクラゲもカラフルなのも本当にきれい。月並みな表現だけど、ふわふわと幻想的だ。

動物園の動物も人間やペットに近くて面白いけど、海の生物の内面は想像を絶する。傘の部分を底につけてゆらゆらしてるクラゲは、何を考えているんだろう?頭がかゆくなるような、わくわくするような感じ。暗い室内で、へんな生物たちを見てる、ちょっといかがわしい感じもいい。最後は、親子かたまって眠る、おいしそうな色のアシカを見ながら、健康的にほのぼのと水族館を去った。レトロな遊園地を横目に見つつ、早食い大会で有名なネイサンズのホットドッグを食べて、地下鉄で帰る。お目当てのタコが隅っこであまり動かなくても、大満足した夏の終わりだった。