Underdog/Broken English


アンダードッグ
映画ではなく、家族向けTVスペシャルとしてなら楽しめる。
出来の悪いビーグル犬が、マッドサイエンティストの遺伝子操作により、人間の言葉をしゃべり、超人的な力を備えたスーパーヒーローになって活躍する。「スーパーマン」などのパロディ要素を含んだ、60年代のTV漫画をディズニーが実写化(家族の大切さ)というハリウッド足し算そのもので、それ以下でも以上でもない。ジョークの意図は分かるが、殆どが不発で、パロディーも中途半端。子供向けで、大人には物足りない。

ブロークン・イングリッシュ
ポージー・パーカーの存在感とニュアンスのある演技なしでは全く成立たない、ロマンチックコメディ映画というよりは、NYで働くお洒落な独身彼氏なし欝気味30女の日常と夢をそのまま映像化したような作品。

マンハッタンのブティックホテルでマネージャーとして働くノラ(パーカー)は、デートを繰り返すが男運がない。ある日パーティーで、キュートで強引な年下のフランス男ジュリアンと知り合い、恋に落ちるが、彼はパリに帰ってしまう。ノラは親友に引っ張られ、ジュリアンを探しに行くが。。。

NY&パリのあからさまなロケ場所も、台詞にもウィットなし。パリを舞台にしたアメリカ人とフランス人の恋を描く独立系映画というと「Before Sunrise」「Before Sunset」が思い浮かぶが、遠く及ばない。ジョン・カサベテス監督の娘ゾーイによる初長編作品で、ジーナ・ローランズ(ノラの母役)やピーター・ボグタノビッチらも出演しているが、どうということはない。映画として感想を述べるより、鬱/パニック障害であれだけワインを飲んでれば、よけいに悪化するよ、とつい声をかけたくなってしまう。