226 Series with Sabir Mateen

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12日土曜日に行った、第8回目の自宅でのコンサートのラインアップは以下の通り。

渡辺紀明 (ラップトップ、キーボード)

Ben Miller(プリペアド・ギター) & Ed Chang(サックス)

Sabir Mateen (サックス、フルート、クラリネット) & Motoko Shimizu (ボイス、おもちゃ)

のりあき君は、密な部分とそうでない部分、音量のコントラストが面白かった。
たくさん友達連れてきてくれてありがとう。

プリペアドというのは、現代音楽のジョン・ケージが始めた、ピアノの弦に異物をはさんで音を変えるプリペアド・ピアノが有名ですが、それのギター版。エドもサックスのリードの代わりに、おもちゃのホーンを使ったり、ラッパの部分(何て言うんだ?)にブリキの小バケツを突っ込んだりして対抗。

レゲエのおじさんのような風体のサビア(福祉に頼って生活してた事もあるけど、今では世界中をツアーしてる)は、ほんとうに素晴らしいミュージシャンで、NY即興音楽界の宝物の一人。William HookerやSunny Murrayとのコラボレーションで知られている他、自分のカルテットでも演奏してます。言葉にすると月並みだけど、いつでもダイナミックで詩情のある演奏を聞かせてくれます。彼の音楽は、基本的にはフリージャズの即興ですが、そのジャンルを極めた音は、音楽には良い音楽と悪い音楽だけが存在することを再認識させてくれます。私は、主にクラシック的イディオムの声で共演、彼が演奏前に     ”Let's make a beautiful music”と言ったように、彼の音だけに集中して応えました。誰と演奏しても、相手の音を聞いて反応するのは一緒だけれど、一音ごとフレーズごとが美しく完成されているので、普段より緊張、良い刺激でした。しばし、演奏を忘れて、彼の音に聞き入る時もありました。

演奏が終わった後も、皆話しこんで、なかなか帰らず、はけたのは今までで一番遅い11時少し前。音楽と社交の場を提供できてうれしい。やっぱり、次回からビールだけでも売ろうかしら。お金のためにやっているのではないけど、演奏と労力に敬意を払う意味で、ミュージシャンに払う心ばかりのギャラの足しになるから。