自宅コンサート

21日、土曜の夜は自宅でのコンサート。

予定していたサックスのFrode Gjerstadは、ノルウェーからの飛行機が凍結で遅れ、当日の朝に出演をキャンセル。急遽、ダニエル・カーターに、私とエド、ジェフ・シューダットと演奏してくれるよう、お願いした。Frodeは、デレク・ベイリーと演奏したこともあったり、実験音楽界では割と名前を知られている人だけど、ダニエルもNYでは有名なので、結構気を使った。代わりに演奏して、とはいえないし、Good news & Bad news Formulaを使うのも、変に刺激しそうだし、結局、メールで出演者変更の旨を知らせるだけにして、MCではキャンセル・変更のことは何も言わず、出演者の名前をアナウンスするだけにした。月一でコンサートをやっていくのは、ほんとうに勉強になるなあ。

で、Frodeが来れなくても、今までで一番の入りで、20人ぐらい。最初のセットでは、通路に人があふれてた。マイケル・エバンスのソロ・パーカッションはとても良かった。演劇的な要素を取り入れたパーカッション奏者は何人か知っているけれど、彼の無表情不条理ユーモアのセンスは、温かい人柄を知っているだけに余計に、私の笑いのつぼにぴったりはまる。ドラムセットに、エフェクトつなげてドラマティックな効果を出してたし、確かな技術に支えられたエスニック・パーカッションも楽しい。

次は、ダニエル・カーター(サックス、フルート、トランペット)、ジェフ(ギター)、エド(サックス、ラップトップ)、私(ボイス、おもちゃ、ターンテーブル)。演奏中は、自分のターンテーブルより、ギターとホーンのほうが良く聞こえて、ちょっといらいらしてしまったけど、録音を聞いてみたら、バランス良く全員が溶け合って、面白い音の層を作ってた。このメンバーで演奏するのは2回目なので良くなってきたかな。ダニエルの叙情性と他の3人が作り出すノイズが面白いコントラストだったと思う。

音楽的に、今までのシリーズで最高のうちの一つだった。お客さんもなかなか帰らず、土曜の夜のパーティーを楽しんでくれたようでした。みんな帰った後も、ダニエルは延々と上機嫌で真夜中近くまでしゃべり続けた。

今回から、ビール販売を始めた。貧乏でヒップな若者用のビール、     Pabst Blue Ribbonを2ドルで売った。ビールの売り上げも多少あったし(これは今後のために貯金)、今回も出演者にまとまったお金が寄付だけから出せて良かった。余ったビールをエドに捨てられてしまったので、来月のためにとっておこうと思ったのに、と文句を言ったら、それはanimal brainが言わせてるね、と禁酒中の私に向かってのお言葉。うん、読まれてる。今度からは2パックしか買わない。

ジェフは翌日の夜、コンサートのレコーディングのCDを取りに、アッパーイーストからまた訪れた。
翌朝には、昨日は良かったよ!と電話があり、夜はYou missed me?と言いながら登場。マーシャル・アレンやセシル・テイラーなど有名人と話すのは平気なのに、普通の人に対して異常にシャイなところのあるジェフは、自分の好きな人たちに対しては、太陽のように愛を降り注ぎます。慣れないうちは、ストーカー並の熱意にひくけれど、彼のエネルギーはポジティブな電池のよう。