ニッティングファクトリーでのギグなど


このところ、音楽も仕事も忙しい。

15日、日曜の夜は、ブルックリンのグリーンポイントにある、ターンテーブリストのマリアのアパートで演奏。地下鉄の駅から10分ほどの場所で、零下10度ぐらい、雪が降った後で足元もあまり良くなかったのに、15人ほどの人が来てくれた。ありがとう!

私とエドは4月以来久々に、Spin-17として二人だけの演奏。久々にセットリストも作った。といっても、基本的には楽器の編成とコンセプトのみ決めた即興。

私はボイスとおもちゃ、エドはラップトップ、ノイズマシーン(ギターのピックアップを改造したエレクトロニクス)、おもちゃを演奏。ラップトップはまだ始めたばかりなので、コメディ、ストリングス&パーカッションなどサンプルのテーマを決めて私が歌う、1分ほどの即興を、ほかの曲の間にはさむ。他の曲は、おもちゃ&おもちゃ、おもちゃ&ノイズマシーン、ノイズマシーン&メガマウスボコーダーみたいに声を変えるおもちゃ)。ろうそくの明かりだけだったので、お客さんの反応があまり見えなかったのが残念だったけど、演奏はまあまあかな。
私たちの後には、Jack Wright(sax),とAlban Bailly (guitar)のデュオが演奏。

18日水曜の夜は、ニッティングファクトリーのOld Officeでのギグ。メインステージと違って、ここは客が入らないほうが普通なんだけど、私たちの後で演奏(?)した女の子が誕生日で、その子の彼ががんばってプロモーションしたのか、バーエリアまで人がいっぱいで6、70人はいた。ふだんは演奏中にいなくなったりするようなPAも、きちんと仕事をしている。プリペアドギターとサックスを演奏するBenMillerが持ってきてくれたギグで、彼とチェロのスティーブ、エド(サックス、ラップトップ)と私(ボイス、おもちゃ、プリペアドギター)の4人。全員でのフリーの即興に加え、Tag(30秒ずつずらして、4人が2分間ずつ演奏)や、4人で即興してから一人ずつソロを回していく曲、私とエドのデュオ、スティーブのソロ、ベンの詩の朗読など、バラエティパックな構成。

実験音楽を、というか音楽を聴きに来た人はあまりいない人たちの中、私とエドのボイス&サックスのデュオで黙らせるのは、いい気持ち。ツアーに行って、ロッククラブで歌うときみたいに。70歳ぐらいの上品な老夫婦は、私とエドのことをとても気に入ってくれて、誕生日パーティーに来たけど、それより(まだ誕生日ガールの演奏は始まってなかったのに)百倍も良い、 スタイルの切り替えがスムースで素晴らしい、METの歌手ぐらい素晴らしい、と今までで最高の賛辞を、今までで一番高齢の方からいただいた。ありがとう、とおじいさんを抱きしめて帰ってきた。エドに、土曜日のギグのチラシ、あげるべきだったかな、と聞いたら、ディーバはチラシを配るべきではないといわれたので、それもそうだと納得したのでした。

木曜の今日は、オフィスには行かなくていいんだけれど、家で別口の翻訳の仕事をして、同時に洗濯をし、ドラマーのRay Sageからレコーディング・セッションのお誘いがあったので、電話で話し、
土曜日自宅でのギグのためのレコード選びについて考える。ジョン・ケージの誕生日記念に今年後半開かれる、ブレヒトフォーラムでのコンサートに、ケージの「アリア」を歌ってくれるように、とのジョン・マクダナーからのお誘いもあった。Spin-17のCDにも入っていて、私の重要なレパートリーなので、うれしいお誘い。

土曜のギグの詳細は: http://www.spin17.com