ジョン・ケージ・フェスティバル準備など

ジョン・ケージ・フェスティバルへの出演が決まったので、調べ物にリンカーン・センターのパフォーミング・アーツ図書館へ。フェスティバルは9月23日にBrecht Forumで行われ、詳細は未定だが、私が「アリア」を歌うのは決まっている。Spin-17のCDにも入っているが、しばらく歌っていなかったので楽しみ。今回はエドが「フォンタナ・ミックス」ならぬケージの音楽を同時に演奏する試み。ケージのグラフィックスコアとメモは、閲覧を申請して、閲覧室内でしか見れず、コピーも取れず、鉛筆による写生のみ許されている。めんどくさいけど、スパイのようでもある。透明のプラスティック・シートに点と線で書かれたVariations IIなどを見る。

ケージの解釈本や伝記を探していたら、通りかかった人が彼のケージ体験を突然語り始めた。チェロとピアノのための作品のコンサートで、ピアニストが来れなかったのに全く気にしていない様子だったとか、レクチャー的なコンサートで「フィネガンズ・ウェイク」ではないが、何かのテキストを読んで、非常にエレガントだったとか。前述のフェスティバルに誘おうと思ったら、その暇も与えず、じゃ急いでるから!と立ち去ってしまった。リンカーン・センターというヤッピーなロケーションといい、話の内容と彼のインテリおたく的な外見といい、ウッディ・アレンの映画の一場面みたいで、なんだかおかしかった。

日曜は5-6年ぶりに愛用のターンテーブルの針を取り替えた。ビンテージの針は頑丈なのと、ノイズも音楽の内という演奏を行っているとはいえ、さすがに調子がおかしくなってきたので。このところ一週間、応急処置でだましだまし使ってきたから、気分も乗らなかったけど、針を替えたら、いっぺんに生まれ変わったようになる。古い針は、毎日香を焚き、弔いのレコードをかけ、感謝してから捨てた。今週末は2回目のソロ・ターンテーブル・ギグ、楽しみだぞ。

ビレッジボイス紙のジャズ特集は、サン・ラ、モンク、コルトレーンビリー・ホリデイなどのレコード・ガイド。サン・ラはレコード数が多いから、ありがたい。早速、ホラー映画のサントラみたいなThe Magic Cityと、弦楽器奏者でない人たちばかりで演奏されたStrange Stringsを聞いた。
http://www.villagevoice.com/music/0623,szwed,73461,22.html


若松孝二の「エンドレス・ワルツ」の、町田町蔵阿部薫役)と灰野敬二の出演場面を編集したビデオ。この映画は見てないが、実験音楽を聞きなれない人が聞くとこう聞こえるのかな、という感じの、阿部薫についての灰野敬二の語りと、演奏場面の強烈なコントラストがおかしい。
http://www.youtube.com/watch?v=GXrPFO6uvDA&search=endless%20waltz