37歳のメイデン処女

人生ってほんとに不思議。18の時はコクトーツインズ聞いてて、30前に死ぬと思ってた。37 の今、アイアン・メイデンのコンサートに初めて行くなんて想像もつかなかったけど、死なないでメイデン見れて良かった。

13日の金曜日、夫と私はポートオーソリティーからバスに乗り、コンチネンタル・エアラインズ・アリーナに向かった。バスはメイデン・ファンの貸切で、黒のメイデンTシャツの海、メイデンの曲を歌ったりもした。

会場ではすでに救急車が待っていた。
前座が終わると、観客が次々に入ってきて、アリーナを埋めていった。ほぼ男の世界で、女は15% (メタル女はパンク女より元が可愛くない) 、小学生が1%ぐらい。メイデンTシャツの子供が、ビールの列の側を歩いていた。出合ったばかりの男同士二人は “あの子、ビール買うぜ!なんてクールなガキだ! 俺が養子にしてやる”と盛り上がっていた。

メイデンは新作 “A Matter of Life and Death”から全曲を演奏、キャッチーで良い曲ばかり。 メンバーはそれぞれ小さなプラットフォームに立ち、GI ジョーのようだ。戦場のセットに、戦争が主題のスライドが映され、人生は戦いで私たちは兵士にすぎない、と思わせるが、ごきげんなメイデン兵士は、 2時間だけでも実際の人生の戦いを忘れさせてくれる。大げさなアクションも、超絶ギターソロも、ライトショウも、アップスケールされたスパイナル・タップみたいだが(メタルのコンサートも初めてだった)長年オリジナルであり続けることのパワーを同時に感じた。

“エディー” は、アンコール前の最後の曲“アイアン・メイデン”の時に、巨大タンクの中からせり出てきた。アンコール曲は “2 Minutes to Midnight” “The Evil That Men Do” “Hallowed Be Thy Name”。 “The Evil That Men Do”の間、エディーはヘルメットをかぶり、銃を持って歩き回った。新曲演奏中のミックスに問題があったのをのぞき、古いヒット曲をもう少しやってくれれば、完璧なセットだった。観客のリアクションは古いヒットの方がはるかに熱く、一緒に歌う声も大きく、ヘッドバンギングやデビルホーン(人差し指と小指を突き出し、中指を引っ込める)の数も多かった。アンコールの後、“メイデン!” コールが会場中に響いた。

大満足して、真夜中2分過ぎに家に着いた。私はもうメイデン・バージンじゃない!