Kung Fu Pandaカンフー・パンダ


ドリームワークスの最新作は、カンフー・マスターを目指すパンダをジャック・ブラックが演じるお子様向けのエンターテイメントだが、大人には物足りない。極悪なカンフー戦士タイ・ランが脱獄し、平和な谷の住人を脅かす。カンフーおたくだが、実際に戦うには太りすぎで怠け者のパンダのポーは、タイ・ランと唯一対抗できる「ドラゴンマスター」に選ばれてしまい、ヨーダのような師匠(ダスティン・ホフマン)に弟子入りし、カンフーの修行に励む。。。

自分を信じていれば、実現不可能に見える夢でもかなうというシンプルなメッセージと、それにマッチした単純な物語。食い意地の張ったパンダにカンフーを教えようと、箸で肉まんを奪い合うアクションには、カンフー映画ファンをも満足させる活気と美しさがある。カンフー映画なんだから、単純でアクションが良ければ十分と思うかもしれないが、退屈はしないものの食い足りない。ブラックとホフマンの声の演技は立体感があるが、師匠の5人の弟子(アンジェリーナ・ジョリー、ルーシー・リュー、ジャッキー・チェンら)はせっかくスターを起用しているのに平面的な印象を与える。6月6日から公開され、週末興行成績は、アダム・サンドラーイスラエルのスパイ転じて美容師になるコメディ「You Don't Mess with the Zohan」を抑えて第1位。