Milk


ゲイであることを公言しながら、アメリカで初めて公職に選ばれた政治家、ハーヴェィ・ミルクの生涯を描く。ショーン・ペンの演技は確かに良く、作品の評価も高い。が、事実を基にしているとはいえ、あまり映画的でないというか、全体的に絵で語らせる代わりに、言葉で表現できる物語に絵を当てはめていくような紙芝居的印象を受けた。ゲイだけでなく、アジア人や黒人などマイノリティや老人など差別される側の連帯を目指したハーヴェィ・ミルクの政治的意図は今見ても進んでいるだけに残念。ガス・ヴァン・サント監督。