Scatter my ashes at Bergdorf's


ニューヨークの5番街にある高級老舗デパート、バーグドルフ・グッドマンの舞台裏を描いたドキュメンタリー映画「Scatter my ashes at Bergdorf's(私の灰をバーグドルフにまいて)」は、予想通り同デパートの販促ビデオだった。それはかまわないが、同店を称えるファッション関係者やセレブへのインタビューが多すぎて手抜き感あり。世界的な有名店だけにファッション関係者はとりあえず見てしまうだろうことにあぐらをかいている印象で、一般人には退屈。

商品購入とプレゼンテーションを統括するリンダ・ファーゴと、NYのクリスマスを代表するホリデイウィンドウの責任者デビッド・ホーイは地に足の着いた飛び切りのかっこよさなのに。ウィンドウの制作舞台裏は面白かったが、もっと見たかったし、さらに面白くできるはずだ。デビッドいわく、「ハイブロウさと他愛なさが同時に存在する、誰もが楽しめる」ウィンドウを、私は毎年楽しみにしていて、写真に撮っている。この映画がそれらのウィンドウのようでないのは残念だ。