All the Marblesカリフォルニア・ドールス(1981)



ピーター・フォーク女子プロレス二人組のマネージャー役というロバート・アルドリッチ監督の遺作となった81年度作品で、色物としか思えない設定なのに、なんてイイ映画。同監督の傑作「特攻大作戦」に次ぐか同じくらい好きな作品となった。私以上にBムービー好きな、この映画の存在を教えてくれたS氏に感謝。

美形の女子プロ二人組が男性マネージャーに連れられてドサ周りという筋はとても反フェミニズム的なのだけど、当の女の子たちが頭もよく一筋縄では行かないだけに、高峰三枝子のホステス物のように、今でもそのまま身につまされる、変に理想化されていないリアルさに涙するほど共感。戦争物や西部劇などマッチョな題材が多いアルドリッチだけど、性別を問わないヒューマニズムが根本にあることを改めて確認。もちろん、そうしたヒューマニズムが説教臭くなく、真のエンターテイメントを通じて語られるところがさすが。プロレスに全く興味のない私でも、彼女たちのリングでの闘いに机をたたいて声援を送った。